「ビジネスチャットを導入したが、うまく運用できていない」
「ビジネスチャット積極的に活用したいが、失敗したくない」
「失敗しないためにもビジネスチャットのルールを知っておきたい」
この記事はそんな方向けの記事です。「ツールを導入したけどイマイチ運用できていない…」と、ビジネスチャットの運用方法に不安を持っている方も少なくないはず。そこでこの記事では「失敗しないためのビジネチャットのルール」について徹底解説します。
本記事のポイント
- ビジネスチャットの導入ルールがわかる
- ビジネスチャットの運用ルールがわかる
- 社内SNSにおけるルールの活用事例を学べる
多くの企業が導入しはじめているビジネスチャット。しかし、十分に準備せず、いきなり導入して失敗してしまった事例も少なくありません。たしかに便利な機能はそろっていますが、失敗しないためには「ルールの設定」が必要です。
ぜひ本記事の内容を、自社のビジネスチャット活用にもお役立てください。
もくじ
ビジネスチャットの運用で失敗しないために一番大切なこととは?
ビジネスチャットの運用でいちばん大切なこと、それはズバリ「目的」です。つまり「なぜビジネスチャットを導入するのか?」ということ。
アメリカのとある企業が実施した調査によると、ビジネスチャットを導入した企業のうち「成功した」と感じている企業は、たったの10%という結果に。
残りの90%は「目的があいまいだった」「社員に丸投げにしていた」といった理由で、ビジネスチャットの運用に関して不満足に終わっているのです。
また、企業によって導入の目的は千差万別。
「社内コミュニケーションを活性化させたい」
「業務効率を上げたい」
「タスク管理を容易化させたい」
など、さまざまな目的があるでしょう。
また、目的達成に向かって社員を引っ張るのは、経営陣・幹部陣です。経営判断を担っている経営陣・幹部陣が目的を持たずにビジネスチャットを導入したところで、社員も困ってしまうでしょう。
全社員が一丸となり、チームに一体感をもたせるためにも、ビジネスチャットを導入する目的を明確にしておく必要があります。
【導入編】失敗しないためのビジネスチャットのルール徹底解説
それではさっそく、ビジネスチャットのルールをみていきましょう。このセクションでは「導入編」をご紹介。ビジネスチャットを導入する際に覚えておきたい10のルールをピックアップしています。
ビジネスチャットルール1 . チャットの利用時間を決める
ビジネスチャットは、PCやスマートフォンなどのモバイル端末とインターネット環境があれば、いつでも・どこでも利用できます。
しかし、自由度が高すぎるために「公私混同しやすい」というデメリットも。仕事とプライベートを分けるためにも「利用は勤務時間内のみ」「勤務時間を超えたら翌日に持ち越す」など、チャットの利用時間を決めるのがオススメです。
ビジネスチャットルール2 . 所属や実名を明記する
ビジネスチャットにおいて、「誰が発言しているのか?」はとても重要です。発言者が誰なのか分かるように、プロフィールでの所属や実名を明記しましょう。
顔写真をアップロードすると、なお良しです。プロフィールが充実していると、他部署の社員とのやり取りもスムーズになります。実際に会ったときに「あのチャットのときの…!」と親近感が湧くでしょう。
ビジネスチャットルール3 . グループを作成できる人を決める
ビジネスチャットには、部署やプロジェクトごとにメンバーを分けられる「グループ機能」が備わっています。この機能によって業務効率は格段にアップするでしょう。
しかし、誰でもグループが作れる状態だと、かえって情報整理に時間がかかってしまうことも。そのため、「管理職以上の社員」「プロジェクトのリーダー」など、グループを作成できる人を決めておくのがオススメです。
ビジネスチャットルール4 . メッセージの返信について明文化する
メッセージに対する「返信」についてのルールも明文化しておきましょう。
たとえば「〇〇時間以内に返信する」「グッドニュースには必ず ”いいね!” をつける」などの取り組みがあげられます。
自分の投稿に対して誰からも反応がないと、モチベーショが下がってしまいますよね。社員のモチベーションを高めるためにも、返信についての適度なルール設定が必要です。
ビジネスチャットルール5 . メールよりもチャットを優先する
ビジネスチャット導入後も、メールはそのまま残している企業も多いはずです。いきなりメールの利用を停止するのは難しいので、徐々にビジネスチャットにシフトしていくのが望ましいでしょう。
先述したようにビジネスチャットには、社内コミュニケーションの向上、業務効率アップなどのメリットがあります。もちろん、メールが適している場面もあるので、適宜使い分けることを意識しましょう。
ビジネスチャットルール6 . チャットルーム内での「権限」を決める
チャットルームの権限とは、主に「アクセス権限」のこと。基本的にビジネスチャットの権限は、管理者・メンバー・閲覧のみ、の3つに分かれています。
- 管理者 → グループを作った人、あるいはアクセス権限を与える権利をもつ人
- メンバー → グループ内でチャット(作業)ができる人
- 閲覧のみ → グループ外のメンバーで、チャットの閲覧のみ許可された人
上記の権限があいまいになっていると、グループ外のメンバーを入室させたときに情報が漏れてしまうリスクがあります。グループを作った時点で、権限を明確にしておきましょう。
ビジネスチャットルール7 . ファイル共有の権限も明確に決めておく
チャットルームだけでなく「ファイル共有の権限」も明確にしておきましょう。
ビジネスチャットを運用していると、Google docs(グーグルドキュメント)やDropbox(ドロップボックス)など、さまざまなファイルを共有することになります。
全員に対等な権限を与えてしまうと、情報漏れや誤編集のリスクが高まります。社内情報を守るためにも、ファイル共有についてのルール設定も抜かりなくおこないましょう。
ビジネスチャットルール8 . 勤務時間内に他のツールは使わない
ビジネスチャットを導入したら、他のチャットツールとは併用しない方が良いでしょう。
他ツールも使える状態だと、だらだらと惰性でやり取りをしてしまい、本当に活用したいビジネスチャットへの切り替えが進みません。
情報もなかなか整理もできない上に、情報漏れのリスクも高まります。
ビジネスチャットルール9 . 一部で試験的に社内SNSを使ってみる
ビジネスチャットをいきなり全社に導入するのは、時間的・経済的なコストがかかります。社員に対する「使い方の研修」の実施、またプランによっては初期費用や月々の利用料も発生するでしょう。
そこで、最初は「一部」で試験的に取り入れてみるのがオススメ。たとえば「とりあえず最初の1ヶ月間は管理職だけに導入」など、一部のメンバーだけで利用するのが良いでしょう。
管理職が率先してツールを使っていると、社員も積極的に利用するようになるはず。
ビジネスチャットルール10 . 導入の目的を明確にする
冒頭でも解説したように、「何のためにビジネスチャットを導入するのか?」を明確にしましょう。
社内コミュニケーションを円滑にしたい、仕事にスピード感をもたせたい、情報をクリアにしたい、など目的は企業によってさまざま。
あらかじめゴールを決めておくことで、課題が見つかったときに「何ができていて、何ができていないのか」が明確になるのです。
【運用編】失敗しないためのビジネスチャットのルール徹底解説
前章では「導入」に関するルールを見てきましたが、ここではビジネスチャットの「運用」におけるルールをご紹介します。ビジネスチャットを上手に運用するためにも、以下のポイントを意識してみてください。
ビジネスチャットルール1 . 「To」の使い方を覚える
相手に対して単に返信するのではなく「To」を使うと、より業務が円滑に進むでしょう。Toとは、特定の相手に対して通知をする機能のこと。
何もつけずにメッセージを送りあっていると、「誰が誰に対して話しかけているのかわからない」という状態になることも。そこで「To」をつけることで、相手に対していち早くメッセージに気づいてもらえるのです。
ビジネスチャットルール2 . メッセージの「リマインド」を習慣化する
リマインドとは、「思い起こさせる」という意味をもつビジネス用語です。ビジネスチャットは話した内容が流れやすく、メールのように未読にしておくことが難しくなります。
そこで、ビジネスチャットに備わっている「リマインド機能」を活用するのがオススメ。たとえば「相手がタスクを完了させるまでリマインドし続ける」など、リマインドを習慣化させましょう。
ビジネスチャットルール3 . メッセージは「小分け」にして伝える
ビジネスチャットは、長文メッセージのやり取りに向いていません。長文はコミュニケーションの活性化、スムーズな情報共有を妨げてしまうため、メッセージは「小分け」にするのがオススメ。
文章が長いと、どうしても「賛同できる部分」と「賛同できない部分」が生まれてしまいます。それだと、社員もどの部分から議論して良いかわからなくなり、コミュケーションロスも生まれやくなるのです。
「1チャット1メッセージ」、1チャットにつき言いたいことは一つにまとめましょう。社員同士のスムーズな合意形成をはかるには、メッセージを小分けにして、それぞれに対して的確な議論をおこなうことを意識しましょう。
ビジネスチャットルール4 . スタンプは「立場の高い方」から送る
多くのビジネスチャットには「スタンプ機能」が備わっています。しかし、ツールを使い始めると、スタンプに慣れている人と、そうでない人に分かれることもしばしば。
同僚同士であればスムーズに使えるものの、上司と部下などの「上下関係」となると、部下がスタンプを送るタイミングに躊躇するケースが多いようです。
たとえば、「上司からのメッセージに対して”了解!”というスタンプを送るには勇気がいる…」「自分からスタンプを送って会話を終わらせるのが難しい」といったケースがあげられます。
そういった場合は「立場の高い方」、つまり上司からスタンプを送ることを意識しましょう。部下に緊張感を与えることなく、スムーズなコミュニケーションができるでしょう。
ビジネスチャットルール5 . 丁寧すぎる挨拶はしないようにする
ビジネスチャットでは、メールのような「堅苦しい前置き」はしないのが吉。
なぜなら、そもそもビジネスチャットは「コミュニケーション活性化」「スピーディーな情報共有」を目的に使うから。長文で挨拶をすると、ビジネスに欠かせないスピード感が失われてしまいます。
ただ、最初に「お疲れ様です」「お世話になっています」といった一言を添えるのはOK。あくまでも丁寧さは保ちつつ、カジュアルに利用するのが良いでしょう。
ビジネスチャットルール6 . チャット上に「検索ワード」を残しておく
多くのビジネスチャットには、メッセージの検索機能が備わっています。後から検索しやすいように、内容に関係した「検索ワード」をちりばめておくのが良いでしょう。
検索ワードがあいまいだと、「あの件についてどんな内容を送ったっけ…」となり、スクロールして探さなければなりません。検索ワードを履歴に残しておけば、すぐに過去の投稿を発見でき、業務効率も上がるでしょう。
【事例紹介】社内SNS活用事例2選
続いて、社内SNS(ビジネスチャット)の活用事例を見ていきましょう。ここでは、弊社が提供する社内SNS「Talknote(トークノート)」を活用している企業の事例をピックアップ。ぜひ自社のビジネスチャット活用にもお役立てください。
【事例1】株式会社NO’s
株式会社NO’sは、「横浜家系ラーメン 吟家」を中心に、千葉エリアでフランチャイズ含め計29店舗を展開する会社です。「食でみんな笑顔に」という理念のもと飲食事業を展開しています。
これまで、すべての情報管理を「LINE」でおこなっていたという同社。
しかし、「チャットが流れて重要な情報を見落としてしまう」「社員のプロフィール情報がわからない」など、大きなコミュニケーションロスがあったといいます。
そのような問題を解決するべく「Talknote」を導入することに。
【社内SNS活用のポイント】
- プロフィール設定では、顔写真や名前だけでなく「趣味」や「誕生日」まで入力することを徹底した
- 「頑張っている社員がいたら、その様子を写真やコメントを添えて投稿する」というルールを決めた
- 面白おかしい投稿専用の「くだらな部」というグループを作り、社内コミュニケーションの円滑化をはかった
プロフィール設定をはじめメッセージへの返信、グループ作成など、社員が楽しめるような「ルール」を決めたことで、社内コミュニケーションが活性化した事例といえるでしょう。
【参照】 [活用事例] 株式会社NO’s
【事例2】株式会社優氣堂
株式会社優氣堂は、利用者の自宅に出張する「歩行困難な高齢者向けの訪問鍼灸マッサージ」を提供する会社です。東京都町田市にある「ゆうき堂治療院」をメインに、横浜と川崎に合わせて4つの拠点を展開しています。
これまでLINEやメーリング、SMSなど複数のツールを使っていたという同社。
しかし、「情報共有のスピード感」に悩まされていたといいます。情報共有のロスが「自宅訪問」というサービスの質にも悪影響を与えかねないと考え、「Talknote」を導入することに。
【社内SNS活用のポイント】
- 最初は社内の幹部だけが利用する「トライアル期間」を設け、徐々にツールの定着をはかった
- 誰かが投稿したら、その投稿に対して「いいね!」することを習慣化させた
- いいね!を押していない社員には、リマインドや直接メッセージを送ることで抜け漏れを防止した
幹部だけでのトライアル期間、社員同士の「いいね!」やリマインドの徹底など、細かいルールを決めて、社内SNSをうまく定着させた事例です。
【参照】 [活用事例] 株式会社優氣堂
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【社内SNS製品紹介】社内コミュニケーションツール「Talknote」
社内コミュニケーションツールとして、弊社が提供している社内コミュニケーションツール「Talknote」をご紹介させてください。Talknoteは、社内コミュニケーションの解決をはじめ企業理念の浸透、業務の効率化を期待できます。
使い方はいたってシンプル。Talknoteは「グループ」「メッセージ」「タスク」の3つの機能のみで構成されているため、SNS慣れしていない方でも簡単にお使いいただけます。その利便性から、すでに約1,000社の企業様に利用いただき、多くの企業様が高い満足度を感じています。
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Talknoteの機能やテレワークでの活用例など、デモ画面とともご説明します。
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【まとめ】ビジネスチャットの社内ルール
本記事では、ビジネスチャットの社内ルールについて、以下のポイントを中心にお伝えしてきました。
導入編
- チャットの利用時間を決める
- 所属や実名を明記する
- グループを作成できる人を決める
- メッセージの返信について明文化する
- メールよりもチャットを優先する
- チャットルーム内での「権限」を決める
- ファイル共有の権限も明確に決めておく
- 勤務時間内に他のツールは使わない
- 一部で試験的に社内SNSを使ってみる
- 導入の目的を明確にする
運用編
- 「To」の使い方を覚える
- メッセージの「リマインド」を習慣化する
- メッセージは「小分け」にして伝える
- スタンプは「立場の高い方」から送る
- 丁寧すぎる挨拶はしないようにする
- チャット上に「検索ワード」を残しておく
あらかじめ「ルール」を決めておくことで、公私混同を防いだり、一人ひとりが発言しやすくなったりと、社員のエンゲージメント向上にもつながります。ぜひ本記事の内容を、自社のビジネスチャット導入・運用にお役立てください。