チームワークとは、「従業員がお互いの弱みを補完しあうことで、一人では達成できないミッションを、チームとして達成するときに生まれる力」のことです。
「自社のチームワークを高めて、より良い会社をつくりたい」
「そのためにチームワークを高めたい」
「チームワークを高める方法や事例について詳しく知りたい」
このようにお考えの経営者・人事の方もいらっしゃるのではないでしょうか。そこで今回は、企業における「チームワーク」について徹底解説します。
本記事のポイント
- チームワークの基本的な概要がわかる
- チームワークを高めるポイント・手法がわかる
- チームワークが向上した企業の事例を学べる
人材不足・採用難が叫ばれている現代において「在籍する従業員のチームワーク」はとても重要です。もし人手が足りなくても、組織としてのチームワークが高ければ、高い生産性やパフォーマンスをキープできるはず。
ぜひこれから解説する内容を、自社のチームワーク向上にお役立てください。
もくじ
チームワークが企業、職場で必要な理由とは?
そもそも、なぜ企業や職場でチームワークが重要視されるのでしょうか? その理由はいくつかありますが、とくに大きな要因としてあげられるのが以下の3つです。
- 人材採用難の時代だから
- プロダクトのライフサイクルが短い時代だから
- グローバル化が進んでいるから
理由1. 人材採用難の時代だから
現代の就職市場は「売り手」のため、人材不足・採用難に悩まされている会社が多いです。さらに拍車をかけるように、採用広告費は高まるばかり。企業にとっては厳しい時代といえるでしょう。
そこで、新たな人材の採用は難しいからこそ「在籍社員のチームワーク向上」に焦点を当てる必要が高まっているのです。今いる従業員の生産性・チームワーク向上によって、厳しい時代でも会社を成長させることができるでしょう。
理由2. プロダクトのライフサイクルが短い時代だから
テクノロジーの発展や働き方の多様化など、時代の流れが急速な現代においては「プロダクトのライフサイクルの短縮化」が進んでいます。
既存ビジネスの拡大だけでなく、時代の変化に合わせて「新たなサービス」を生み出すことが求められているのです。新たなアイデアを生み出し、生き残り続けるためには、強固なチームワークが重要となります。
理由3. グローバル化が進んでいるから
あらゆるビジネスシーンでグローバル化が叫ばれている現代では、外国人の社員を採用することもあるかと思います。多国籍な社員が集まる社内では、いっそうチームワークが重要です。言語も違えば価値観も違います。
グローバル化に対応するためには、従業員同士がお互いを理解し、ひとつのチームとして動くことがいっそう重要になるでしょう。
チームワーク向上による効果とは?
チームワーク向上にともない、職場にさまざまな効果があらわれることでしょう。具体的には以下の4つの効果が期待できます。
- 従業員エンゲージメントが向上する
- 生産性が上がる
- サポート関係が構築される
- 意見対立の解決能力が高まる
1. 従業員エンゲージメントが向上する
チームワーク向上は「従業員エンゲージメント」の向上にもつながります。従業員エンゲージメントとは「従業員が会社に対して “もっと貢献したい” と思っている姿勢」のことです。
また、チームワークが活発になれば「一人ではクリアできないプロジェクト」の達成にもつながるでしょう。自分のキャパシティを超えた仕事をメンバーとともに成功させることは、従業員の自信につながり、次なるプロジェクトへのモチベーションにもなるはずです。
2. 生産性が上がる
前述したように、チームワークが生まれることで、従業員エンゲージメントが向上します。つまり「もっと会社のために働きたい」「もっと良い商品・サービスを提供したい」と考える従業員が増えるということでもあるのです。
それぞれが自分の役割を認識して動くようになり、従業員の生産性向上にもつながるでしょう。
また、個人だけでなく「会社全体の生産性」もアップします。そもそも、会社の利益を生み出してくれるのは「従業員」に他なりません。その従業員が活躍するキッカケを作り、優れた生産体制を生み出すためにも、チームワークが重要なのです。
3. サポート関係が構築される
チームワークの向上によってメンバー同士の「サポート関係」が構築されます。良いチームがつくられていれば、たとえ困難な状況に遭遇しても、お互いをサポートしあうことで乗り越えられることでしょう。
また、チームワークにおいては「協力」「指導」「信頼」「尊敬」「サポート」が重要といわれています。お互いをリスペクトし、支え合う姿勢を持ち続けていれば、おのずと優秀なチームがつくられていくのです。
4. 意見対立の解決能力が高まる
チームといっても、メンバーそれぞれの思考や習慣はバラバラです。そのため、最初は意見が食い違い、お互いに対立することもあるでしょう。
しかし、チームワークが高まると、今まで自分のことを優先に考えていたメンバーも、「チームのビジョンを達成するにはどうすればいいか?」などチーム視点で考えるように。
その結果、単に主張をぶつけ合うだけでなく、それぞれの意見を尊重しあうようになるため、意見対立の解決能力が高まるのです。
チームワーク向上のポイントとは?
続いて、チームワーク向上のポイントを見ていきましょう。ただ単にチームをつくったからといってチームワークが高まるわけではありません。優れたチームをつくるためには、以下の4つのポイントが大切です。
- ビジョンを共有する
- 明確な目標を設定する
- 情報をオープン化させる
- 経営陣がフィードバックを行う
1. ビジョンを共有する
まず、ビジョンを設定・共有することで、チームとして辿りつきたい「ゴール」を決めましょう。理想像を描くことで、ゴールまでの道のりも明確になります。
また、ここで重要視したいのが「ストーリー」です。
「自分たちにはどんな思いがあるのか?」
「なぜビジョンを達成したいのか?」
「どうすれば世の中が良くなるのか?」
単にビジョンを掲げるだけでなく、このようなストーリーを語ることで、メンバー間に共感が生まれ、ビジョンへの達成欲もさらに高まるでしょう。
2. 明確な目標を設定する
ビジョンを掲げたら、次に「明確な目標」をつくりましょう。理想を現実にするためにも
、具体的な行動まで落とし込んでおく必要があります。
目標の明確化には「SMART」と呼ばれる方法があります。
- Specific → 具体的に
- Measurable → 測定できる
- Achievable → 達成できる範囲の
- Related → 会社の理念に関連づいた
- Time-bound → 期限がある
上記5つの条件を満たした目標を設定しましょう。とくに「達成できる範囲の」「期限がある」は重要。あきらかに達成困難な目標を設定すると、途中でメンバーのモチベーションが下がってしまいます。
また「○月○日までに絶対に達成する」という明確な期限を決めておくことで、メンバーのモチベーションが高まり、達成欲も増すでしょう。
3. 情報をオープン化させる
「情報のオープン化」もチームワークを高めるうえで大切です。「誰が何をしているのかわからない」「その意思決定の背景がわからない」といった情報がクローズな状態だと、メンバーが不満をもってしまいます。
個人のモチベーションを保つためにも、可能なかぎり情報はオープンにしておくのが吉です。
4. 経営陣がフィードバックを行う
経営陣によるフィードバックも重要です。良い商品・サービスは、しっかりと「磨く」ことで進化します。また、客観的な評価をすることで、チームは試行錯誤を繰り返すようになり、成長スピードがアップするのです。
チームビルディングのプロセスとは?
続いて、チームビルディングのプロセスを見てみたいと思います。
チームビルディングには、1965年に心理学者のブルース.W.タックマンが提唱した「タックマンモデル」というプロセスがあります。
タックマンは「チームには4つの発展段階がある」とし、そのプロセスを「4つの発展段階」として示したのです。1977年に新たに1つの段階が加えられ、現在では5つの発展段階があるとされています。
【タックマンモデルの5つの発展段階】
- Forming(フォーミング)- 形成期
- Storming(ストーミング)- 混乱期
- Norming(ノーミング)- 統一期
- Performing(パフォーミング)- 機能期
- Adjourning(アジャーニング)- 散会期
タックマンモデルでは、チームの結成から解散までを1〜5であらわしており、この順番通りにチームが変化していくといわれています。それぞれの発展段階についての詳細については、以下の記事をご参考ください。
チームビルディングの手法
続いて、チームビルディングの手法について見てみたいと思います。ここでは、とくにオススメしたい「5つの手法」を、それぞれ簡単にご紹介します。
- 緊張をやわらげる「ゲーム」
- 関係性を強くする「イベント」
- チームが一丸となる「アクティビティ」
どの手法も一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。
ゲームは「ペーパータワー」や「ドミノ倒し」などメンバーの緊張をやわらげるもの。
イベントは「飲み会」「BBQ」などメンバーの意外な一面を知れるもの。
アクティビティは「二人三脚」「ダブルダッチ」などチームが一丸となって取り組めるものなどがあげられます。
個人・チームとしての主体性を向上させるなら、短時間で小さな成功体験ができる「ワークショップ」を実施するのも良いでしょう。
また「日常的なコミュニケーションを活発にしたい」と考えている会社も多いはず。そういった場合は「社内SNS」を導入するのがオススメです。
社内コミュニケーションを円滑にするための多種多様な機能がそろっています。チームワーク向上にも大いに役立つでしょう。
手法については以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
【チームワーク向上にも効果的!社内SNS製品紹介】社内コミュニケーションツール「Talknote」
社内コミュニケーションツールとして、弊社が提供している社内コミュニケーションツール「Talknote」をご紹介させてください。Talknoteは、社内コミュニケーションの解決をはじめ企業理念の浸透、業務の効率化を期待できます。
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チームワークビルディングにオススメのゲーム
チームワークを高めたいとき、気軽に実践できるゲームをいくつかご紹介します。
【ゲーム1】ドミノゲーム
まずご紹介するのは、定番中の定番「ドミノゲーム」です。きっと誰しも一度は経験したことがあるであろうドミノゲームですが、実はチームワーク向上にも大いに役立ちます。
ルールはいたってシンプル。制限時間内にチームでドミノを並べ、最後にそれを一斉に倒すというものです。
【ゲームの流れ】
- 1チーム4〜6名でグループをつくる
- 制限時間内でチームに与えられた数百個のドミノを並べる
- 制限時間を迎えたらドミノを一斉に倒す
- もっとも「長い時間」ドミノが倒れ続けたチームが勝利
ドミノゲームでは、制限時間内で「効率よく」「正確に」ドミノを並べる必要があります。ただドミノを並べるだけだと思いがちですが、実は「チーム内での役割分担」が重要になってきます。チームとしての総合力が試されるゲームといえるでしょう。
【参照】 ドミノ倒しゲーム「ロングタイムドミノ」
【ゲーム2】フープリレー・知恵の輪
文字通り「フラフープ」を使ったゲームです。フープリレーでは、まずチーム全員で手をつないで大きな輪をつくり、その中でフラフープをぐるっと一周させます。また、フープリレーの直後に「フープ知恵の輪」をおこなうのもオススメ。詳しいやり方は以下の通りです。
【ゲームの流れ】
(フープリレー)
- 8〜10人のグループをつくる
- チーム全員で手をつないで輪をつくり、1箇所だけを解いてフラフープを入れる
- できるだけ短時間でフラフープを一周させる
(フープ知恵の輪)
- 全員で手をつないで大きな輪をつくる
- 輪の1箇所を切り、切られた人はフラフープを握る
- グループの全員がフラフープの輪をくぐり、最初の形に戻る
短時間でフラフープを一周させるためには「チームの団結力」が必要です。いくつかのチームをつくってタイムで競争すると、チームの協調性が磨かれるでしょう。
【参照】 フープリレー・知恵の輪
【その他のゲーム】
上記のゲーム以外にも、チームビルディングに役立つゲームはたくさんあります。
以下のゲームもオススメです。
- バースデイライン
- ジェスチャーゲーム
- しっぽ取りゲーム
- フープリレー
- 漢字自己紹介
- 似顔絵当てゲーム
- クッキング
- リアル宝探し
- サバイバルゲーム
1〜6のゲームは、屋内でも簡単に実施できます。初対面のメンバー同士が仲良くなれるキッカケづくりとしても使えるでしょう。
また、チームビルディングには「クッキング」もオススメ。チームで何か一つを成し遂げるために役割分担や時間配分が必要になるため、「チームビルデイングの基本」を学べるでしょう。
屋外なら「リアル宝探し」「サバイバルゲーム」もオススメ。やや予算や時間はかかりますが、チーム力が試されるゲームといえるでしょう。
上記のゲームについての詳しい内容は、以下の記事を参考にしてみてください。
チームワークが高まった事例2選
これまでチームワーク向上のプロセスや手法を解説してきましたが、実際にチームワークが高まった事例も見ておきたいですよね。
ここでは、弊社が提供する社内SNS「Talknote(トークノート)」を導入したことで、チームワークが高まった企業の事例をご紹介します。
【事例1】ぜんち共済株式会社
ぜんち共済株式会社は、2006年に「障がい者のための日本唯一の保険会社」として設立された会社です。メイン商材である「ぜんちのあんしん保険」は、年間4万3千件もの契約件数を誇ります。また、第3回ホワイト企業大賞「風通し経営賞」を受賞しました。
以前までメールでやり取りをおこなっていた同社。しかし、チーム・部署間の連携がうまく取れないことから社内の雰囲気は殺伐とし、人間関係にも歪みがあったといいます。そんな現状を打開しようと「Talknote」を導入することに。
【チームワーク向上のポイント】
- 社内での「報・連・相」がタイムリーにできるようになり、メンバー間の距離がグッと近づいた
- メンバーの誰がどんなことを考えているのかが「見える化」され、社員・部署間の連携がスムーズになった
- 社員からの提案をキッカケに、昔から夢だった社員旅行が実現した
リアルタイムな情報共有ができるようになったことで、社員のストレスが軽減し、良好な人間関係・チームがつくられた事例といえるでしょう。
【参照】 [活用事例] ぜんち共済株式会社
【事例2】株式会社エー・ピーカンパニー
株式会社エー・ピーカンパニーは、「食のあるべき姿を追求する」というミッションのもと、地鶏料理店「塚田農場」や海鮮居酒屋「四十八漁場」など、国内外含め260店舗の飲食店を展開する会社です。2016年には「働きがいのある会社ランキング」でベストカンパニーにも選出されています。
同社では、今までメールとFAXで情報伝達をおこなっていたそう。しかし、本部から店舗に、本来伝えたい情報の40%程度しか伝わっておらず、チーム内でのコミュニケーションに「ズレ」があったといいます。
そんな状況を変えるべく「Talknote」を全社的に使うように。
【チームワーク向上のポイント】
- ツール上で「生産者の想い」を共有できるようになり、メンバーの「商品への感情移入度」が高まった
- メンバーの商品知識が増えたことで、個人・チームとしての「商品の販売意欲」が増した
- 「自分のために」という気持ちで働いていたメンバーが、気づけば「世の中のために」というモチベーションに変わっていた
社内コミュニケーションが円滑になったことで、メンバー個人の当事者意識が向上し、チームとして一体感が生まれた事例といえるでしょう。
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【まとめ】チームワークについて
本記事では、企業におけるチームワークについて、以下のポイントを中心にお伝えしてきました。
- チームワークの基本的な概要がわかる
- チームワークを高めるポイント・手法がわかる
- チームワークが向上した企業の事例を学べる
今後は、人材不足や採用難という壁に悩まされる企業がさらに増えていくことでしょう。だからこそ、今のうちに「チームワーク」に焦点を当て、従業員のエンゲージメントを高めておくことが大切です。
自社のチームワークを改善・向上させたいとお考えの経営者・人事の方は、ぜひ今回ご紹介した内容を参考になさってみてください。