「現在、社内でリファラル採用の導入を考えている」
「リファラル採用成功のためには従業員エンゲージメントがキモだと聞いたことがある」
「リファラル採用と従業員エンゲージメントにはどんな関係があるの?」
このようにお考えの経営者・人事の方もいらっしゃるのではないでしょうか。そこで今回は、リファラル採用と従業員エンゲージメントの関係を中心に解説していきます。
本記事のポイント
- リファラル採用と従業員エンゲージメントの関係がわかる
- 従業員エンゲージメントの要素・向上施策がわかる
- 従業員エンゲージメント向上の成功事例がわかる
リファラル採用と従業員エンゲージメントの関係は、組織をまとめる経営者や人事の方であれば、ぜひ知っておきたいところ。
今後の採用にも大いに役に立つはずですなので、ぜひ本記事をチェックしておきましょう。
もくじ
【前提】リファラル採用/従業員エンゲージメントとは?
時流に乗っている経営者や人事の方であれば、「リファラル採用」と「従業員エンゲージメント」という言葉はよく耳にするかと思います。
ただ、「なんとなくは知ってるけど詳しい内容はわからない」という方もいるかもしれません。まずは、それぞれの意味を確認しておきましょう。
リファラル採用とは?
リファラル採用とは、英語の「referral(推薦)」という言葉から生まれたもので、自社や社外の人脈をもとに社員を紹介、推薦してもらう採用方法のことです。
自社の社員という「フィルター」を介しているため、自社の文化や価値観に合った人材を確保しやすくなります。
【リファラル採用のメリット】
- 自社の文化や価値観に合った人材を確保できる
- 一般的な就職・転職市場では現れない「ニッチなスキルをもった人材」に出会える
- 採用広告費がほとんどかからない
リファラル採用には上記のようなメリットがあります。しかし、日本国内においては、「どうやって始めればいいのかわからない」「やり方はわかるが全然採用が進まない」といった声も多く、リファラル採用を順調に進めている企業はまだそこまで多くないようです。
従業員エンゲージメントとは?
従業員エンゲージメントとは、「約束」「婚約」といった意味をもつ「engagemrnt」がもとになっているビジネス用語です。社員が会社に対して「もっとこの会社に居たい」「この会社に貢献したい」とポジティブに考えている状態を指します。
社員の会社に対する愛情、つまり従業員エンゲージメントが高まることで、商品やサービスの質が高まり、最終的には企業利益の向上にもつながりやすくなるのです。
【本題】リファラル採用とエンゲージメントの関係について
それでは本題である「リファラル採用と従業員エンゲージメントの関係」を見ていきましょう。
結論からいうと、「従業員のエンゲージメントが高いからこそ、リファラル採用が成功している」といえます。その具体的な根拠は以下のとおり。
125人に対して「eNPS」を実施
リファラル採用と従業員エンゲージメントの相関について研究を重ねる「リファラル研究会」は、「直近1年間でリファラル活動をおこなった人」を対象に「eNPS」を実施。
eNPSとは、社員の職場に対する愛着や信頼のレベルを示す「従業員ロイヤルティ」を数値化したものです。
今回の調査では、正規雇用労働者63名(医療系・IT系・福祉系業界)、非正規雇用労働者62名(サービス業のアルバイト)あわせて125人に対して調査を実施。
まず対象者に対して、「あなたは現在の職場を親しい友人や家族にどの程度お勧めしたいと思いますか?」という質問を投げかけ、1〜10で回答してもらいます。
そして、下記のように区分をします。
- 0〜6点をつけた人を「批判者」
- 7〜8点をつけた人を「中立者」
- 9〜10点をつけた人を「推奨者」
そして、「(推奨者割合) − (批判者割合)」が、eNPSの数値となるわけです。
以上の方法でeNPSを実施したところ、「−24.0」という平均値よりも高いスコアが出たのです。(平均は−61.0といわれる)
このことから、リファラル採用とeNPSには相関関係がある。つまり、リファラル採用に積極的な社員は従業員エンゲージメントが高いともいえるのです。
社員が「何に対して満足しているのか?」が明らかに
リフカム社による「社員満足度の調査」(※)では、社員とアルバイトそれぞれの、仕事に対する「満足感の高い項目」と「満足感の低い項目」が明らかになりました。
その結果、正社員は、報酬や労働環境よりも「仕事への充実度」、アルバイトは報酬や労働環境よりも「仕事仲間との関係性」を重要視していることがわかったのです。
※ 参照:リファラルとエンゲージメントの相関性について【リファラル研究会】
リファラル採用は高額報酬よりも「仕事へのやりがい」の推進がオススメ
上記のアンケート調査などから、社員は報酬よりも「仕事へのやりがい」を求めていることが多いことがわかりました。
今後リファラル採用をおこなう上では、高額な報酬よりも下記が有効といえそうです。
- 知人を紹介する時に迅速にサポートできる仕組みづくり
- リファラル採用によって社員本人や企業成長にどれだけ良い影響を与えるか
これらを社員本人に実感してもらうための施策が有効といえるでしょう。
【要素】従業員エンゲージメントの要素とは?
リファラル採用と従業員エンゲージメントの関係について見てきましたが、従業員エンゲージメントについてもう少し詳しく見ていきましょう。まず押さえておきたいのが、従業員エンゲージメントの「要素」です。
要素には以下の3つがあげられます。
- 働きやすい環境
- 仕事へのやりがい
- 会社のビジョンへの共感
社員にとって「働きやすい環境であるかどうか?」はとても重要です。具体的には、社員本人が、組織に貢献できているという「貢献感」や、組織が自分に合っているという「適合感」、それから「仲間意識」などが、働きやすい環境を支えています。
それに加えて、仕事へのやりがいも重要です。
社員自身が「仕事に対して自分がどうありたいか」や、「好み」「関心」が従業員エンゲージメントに大きく影響を与えます。
また、社員が「会社のビジョンに共感しているか?」も大きな要素です。会社と個人のビジョンが一致してはじめて、社員は情熱をもって働けます。
【施策】従業員エンゲージメント向上施策について
従業員エンゲージメントを向上させるためには、「8つの領域」を押さえておくとよいでしょう。その領域に対して施策を打っていくと効果的です。
従業員エンゲージメントを決める「8つの領域」
領域とは、「何によって社員のモチベーションが決まるか?」ということ。従業員エンゲージメントを決める8つの領域は以下のとおりです。
- 組織文化
- 社会的認知度
- 仕事へのやりがい
- 成長
- 人間関係
- 環境
- 評価
- 報酬
1〜4は、社員の満足につながりやすい要因といわれる「動機づけ因子」、5〜8は、社員が不満足につながりやすい要因である「衛生因子」と呼ばれます。
従業員エンゲージメントを向上させるためには、どちらの要因もクリアにする必要があります。
従業員エンゲージメント向上施策は「領域ごと」に打つ
従業員エンゲージメントを向上させるには、「領域ごと」に分けて施策を打つのが良いでしょう。具体的な方法は以下のとおりです。
- 組織文化 → ビジョンやミッションを浸透させる、etc…
- 社会的認知度 → 代表のメディア出演、ブログ発信する、etc…
- 仕事へのやりがい → 社員にチャレンジングな目標を掲げてもらう、etc…
- 成長 → 社員へのフィードバックを頻繁におこなう、etc…
- 人間関係 → 1対1で社員の悩みを聞く場をもうける、etc…
- 環境 → リモートワークやフレックスタイム制など働き方の選択肢を広げる、etc…
- 評価 → ピアボーナスや個別での表彰など「社員を称える文化」を作る、etc…
- 報酬 → 給与を上げる、給与のタイミングを早める、etc…
企業によって、うまくいっている領域、うまくいっていない領域があるはず。自分たちの会社で「ここがちょっと不安…」と思っているものがあるのなら、上記の施策を参考にしながら、改善策を立てましょう。
【事例】従業員エンゲージメント向上事例
続いて、従業員エンゲージメントの向上事例を見ていきましょう。ここでは、弊社が提供する社内SNS「Talknote」を活用し、従業員エンゲージメント向上につながった事例をご紹介します。
【【事例1】株式会社エー・ピーカンパニー
株式会社エー・ピーカンパニーは、「食のあるべき姿を追求する」というミッションのもと、地鶏料理店「塚田農場」や海鮮居酒屋「四十八漁場」など、国内外に10ブランド全260店舗を展開する会社です。
2016年には「働きがいのある会社」ランキングにて、ベストカンパニーを受賞しています。
以前までメールやFAX、LINEで情報共有をおこなっていた同社。しかし、本部と現場の連絡がうまくできないなど「コミュニケーションコスト」がかかっていました。そして、このままではスタッフのエンゲージメントが低下し、離職率も高まってしまう危機感があったといいます。
そんな問題を解決するために「Talknote」の導入を決意。
【従業員エンゲージメント向上のポイント】
- 情報共有量が増えたことで「スタッフの商品知識」が豊富になり、顧客満足度向上につながった
- チャットを通じて売上実績や感謝の言葉を伝えあうことで、スタッフ全員に「当事者意識」が生まれた
- 生産者・アルバイト・社員をつなぐグループの作成によって、それぞれの想いを共有できるようになり、スタッフの「商品への感情移入度」が高まった
スムーズな情報共有によって、スタッフに商品知識が身についたり、商品に対して感情移入できたりと、個々のエンゲージメント向上につながった事例といえるでしょう。
【事例2】株式会社SUU・SUU・CHAIYOO
株式会社SUU・SUU・CHAIYOOは、は、2004年にオープンした「タイの食卓 クルン・サイアム 自由が丘店」を皮切りに、国内14店舗のタイ料理店を展開する会社です。アットホームな店内とタイ人シェフが手がける本格料理は、多くの人気を集めています。
以前まで、情報共有ツールとしてメーリングリストとFAXを利用していた同社。しかし、店舗数と従業員数の増加によって、経営陣から現場への一方的な共有が多くなり、社内コミュニケーションでも「認識のズレ」が生まれていたそう。
そんな問題を解決するべく、社内SNSである「Talknote」を導入することに。
【従業員エンゲージメント向上のポイント】
- 社内コミュニケーションの量・質ともに以前よりも格段にアップした
- 各店舗の動きやノウハウ共有がスムーズになり、新しいスタッフの教育も円滑になった
- いいね! やコメントなどの気軽なレスポンスによって、スタッフの承認欲求が満たされるようになった
社内コミュニケーションの円滑化によって、スタッフの教育や承認欲求は満たされるようになり、従業員エンゲージメント向上につながった事例です。
【参照】 [活用事例] 株式会社SUU・SUU・CHAIYOO
無料ダウンロードできます
【ツール】リファラル採用/従業員エンゲージメントサポートツール3選
それでは最後に、リファラル採用・従業員エンゲージメント向上をサポートしてくれるツールをご紹介します。「まず何から手をつけたら良いかわからない…」という方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
社内コミュニケーションツール「Talknote」
社内コミュニケーションツールとして、弊社が提供している社内コミュニケーションツール「Talknote」をご紹介させてください。Talknoteは、社内コミュニケーションの解決をはじめ企業理念の浸透、業務の効率化を期待できます。
使い方はいたってシンプル。Talknoteは「グループ」「メッセージ」「タスク」の3つの機能のみで構成されているため、SNS慣れしていない方でも簡単にお使いいただけます。その利便性から、すでに約1,000社の企業様に利用いただき、多くの企業様が高い満足度を感じています。
テレワークご検討中の方へ WEB相談会開催中!
Talknoteの機能やテレワークでの活用例など、デモ画面とともご説明します。
まだ検討段階という方も歓迎ですので、お気軽にご参加下さいませ。
全力でサポートさせていただきます!
【こんな方にオススメ!】
・テレワークの導入を検討している方
・テレワークで起きている問題について相談したい方
・色々なツールを比較してみたものの、違いがよく分からない
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MyRefer
リファラル採用の活性化をサポートする、MyRefer(マイリファー)。国内初の ”リファラル採用ツール” として知られており、採用や雇用の飽和状態を打ち破りたい企業にはピッタリのツールです。
リファラル採用の制度設計から運用、採用成功までのプロセスをサポートしてくれます。
【MyReferの機能】
- リアルタイムでの情報告知ができる「人事管理・告知機能」
- リファラル採用の活動状況を見える化する「アナリティクス機能」
- SNS連携によってワンクリックで紹介可能
- リファラル採用の始まりから終わりまで完結できる「候補者・インセンティブ管理機能」
- 自社に興味のある社員に対して「ダイレクトソーシング」が可能(ヘッドハンティング)
リファラル採用のプラットフォームともいえるMyrefer。リファラル採用の1から10までをサポートしてくれるので、「まず何から手をつければ良いかわからない…」という方にはオススメしたいツールです。
【参照】 MyRefer
Refcome
Refcome(リフカム)は、リファラル採用を「見える化」し、成果につながる採用をサポートしてくれるツールです。データにもとづいてボトルネックを把握し、自社にとって最良な改善案を導いてくれます。
【Refcomeの機能】
- 部門・社員ごとの活動量を可視化
- メールやアプリに届く「専用ページ」を知人・友人に転送するだけで紹介完了
- 経験豊富なアドバイザーがツール利用を支援
- 社員の心理的な要因やエンゲージメントを把握
リファラル採用での紹介フローの単純化はもちろん、経験豊富なアドバイザーが支援してくれるのは大きなメリットです。採用に難航したら、ぜひ導入を検討したいツールですね。
【参照】 Refcome
【まとめ】リファラル採用とエンゲージメントとの関係について
本記事では、リファラル採用と従業員エンゲージメントの関係についてお伝えしてきました。
【本記事の要点】
- eNPSの実施により「リファラル採用に積極的な社員は従業員エンゲージメントが高い」といえそうである
- 従業員は報酬よりも「仕事への充実度」「仕事仲間との関係」を重要視している傾向にある
- リファラル採用では高額報酬よりも「仕事へのやりがい」を重視した施策をおこなうのが吉
お伝えしてきたように、リファラル採用と従業員エンゲージメントには深い関係があります。従業員エンゲージメントを高めるキッカケとして、リファラル採用を実施してみるのは大いに有効だといえるでしょう。
「何から手をつければ良いかわからない…」という方は、今回ご紹介したツールを導入してみるのもオススメです。