有給休暇の義務化について。働き方を改革し、従業員エンゲージメントを高める【2020年最新】 アイキャッチ画像

「有給休暇の義務化について知りたい」
「そしてこれを機に、従業員のエンゲージメントをより高めたい」
「従業員によりよい労働環境を提供し、定着してほしい」

このようにお考えの経営者・人事の方もいらっしゃるのではないでしょうか。そこで今回は、「有給休暇の義務化」について徹底解説します。

本記事のポイント

  • 有給休暇の義務化のキホン・詳細がわかる
  • 有給休暇の義務化における対策・方法がわかる
  • 有給休暇の義務化に対応した事例を学べる

働き方改革が叫ばれる現代において「有給休暇」の話題はよく取り上げられています。

しかしそんな中、従業員が休みを取らずに働き続けてしまうことが問題視され、日本国内では「有給休暇の義務化」が実施。全ての企業が対象となっているため、「有給休暇の義務化についてまだ詳しく調べていない」という方は、ぜひ今回の内容を参考にしてみてください。

【前提】有給休暇とは?

有給休暇とは、「賃金が発生する休暇日」のことを指し、正式には「年次有給休暇」といいます。一定の条件を満たした社員に対して休暇が与えられ、それぞれ自由なタイミングで休むことが可能です。

【有給休暇の付与条件】

  1. 入社から6ヶ月間継続勤務
  2. 期間内の全労働日の8割以上出勤している労働者に対して、10労働日の年次有給休暇を付与しなければならない

【有給休暇の付与日数表】
(※表を入れる)

最初の6ヶ月間以降、その後1年間継続勤務をし、その期間の出勤率が8割以上であれば、11労働日の有給休暇を付与する必要があります。

有給休暇は「労働基準法」にて義務付けられており、会社側は、6ヶ月間以上継続して働いた社員全員に対して付与しなければなりません。

【参照】 厚生労働省 | Q&A 年次有給休暇

【概要】有給休暇の義務化とは?目的とは?

それでは本題である「有給休暇の義務化」について見ていきましょう。会社にとっては当たり前のように導入している有給休暇ですが、「働き方改革」の促進にともない、休暇日を追加して設けなければならない、という新たな法律ができました。

有給休暇は、社員が会社に対して取得を請求するのが原則となっています。しかし、「有給休暇を取るのが後ろめたい…」と思っている社員が多く、有給休暇取得率の低い会社が多いのが現状です。

そんな現状に手を打つべく、2018年に「働き方改革関連法案」が成立。その結果、「有給休暇が10日以上付与される労働者」を対象に、これまでの有給休暇に加えて年5日の有給休暇の追加付与が義務化されるようになりました。

また、今までのように、好きなタイミングで付与していいのではなく、毎年5日間「決まった時季」に有給休暇を付与する必要があるのが特徴です。

有給休暇の義務化は、2018年の法案成立の翌年2019年4月1日より実施されています。

働き方改革にまつわる法令の中には、中小企業に「施行までの猶予期間」を与えるものも。しかし、今回の有給休暇の義務化については、大企業、中小企業関係なく、一律で実施されるので要注意です。すでに施行されているため、早急に対策を考える必要があるでしょう。

【詳細】有給休暇の義務化(管理、就業規則の規定、罰則等)

有給休暇の義務化について、さらに詳しく見ていきましょう。

「時季指定」が義務となる

有給休暇の義務化では、会社側が10日間の有給休暇を付与してから「1年以内」に新しく5日間を付与する必要があります。加えて、その際に「時季指定」をしなければなりません。時季指定に関しては、できる限り社員の希望に沿った取得時季になるように努めます。

【会話例】
会社側「いつ有給休暇を取得したいですか?」
社員「○月○日に休みたいです」
会社側「それでは、○月○日に休んでください」(※ ここで会社側が時季指定)

会社によって都合はさまざまかと思いますが、会社側は「社員の意見」を尊重して時季指定をおこないましょう。

また、「すでに5日以上の有給休暇を取得している社員」に関しては、会社側が時季指定をすることができないので要注意です。

会社側の管理方法は?

有給休暇の義務化では、「管理簿」を作成する必要があります。具体的には、「時季」「日数」「基準日(最初の10日間を付与した日)」を明確にした書類を作成し、それを3年間保存しなければなりません。

【管理簿の例】
(※表を入れる)

【参照】 厚生労働省 | 年5日の年次有給休暇の確実な取得 わかりやすい解説

就業規則への規定は?

有給休暇に関しては、労働基準法第89条で「絶対的必要記載事項」として定められているため、就業規則に記載する義務があります。

時季指定をおこなった際も、対象となる社員の「休暇取得期間」や「時季指定の方法」について明確に明記しなければなりません。

違反したときの罰則は?

有給休暇の義務化では「会社側の時季指定」と「就業規則への記載」が義務となっています。したがって、これらのルールに違反した場合、罰則が課せられるケースがあるので注意が必要です。

(※表を入れる)

【参照】 厚生労働省 | 年5日の年次有給休暇の確実な取得 わかりやすい解説

有給休暇の義務化にあたって、中小企業ではどのような対策ができるか?

有給休暇の義務化の中でも、「時季指定」に悩む経営者・人事の方は多いのではないでしょうか。社員にスムーズに有給休暇を取得してもらうための対策として、具体的に以下の2つがあげられます。

  1. 個別指定方式
  2. 計画年休制度

個別指定方式

有給休暇取得のタイミングを、完全に社員に任せる方法です。社員に自由に任せる前提で、もし期間内に5日間の有給休暇取得が間に合わなそうであれば、会社側が指定します。

そうすることで、就業規則を作成する際にも「期間終了(基準日から1年後)の1ヶ月前までにに、有給休暇が5日未満の社員に対しては、会社側の判断で休暇日を指定する」といった内容を記載することが可能です。

計画年休制度の導入

労働基準法には、会社側が有給休暇を指定して付与できる、「計画的付与」という制度があります。この制度をうまく利用することで、社員の有給休暇を「パターン化」することが可能です。

たとえば、お盆やゴールデンウィークなど「特定の日」に全社員に有給休暇を与える、業務量に合わせて部署ごとに有給休暇を決める、といった方法です。会社全体で計画的に有給休暇を取得することで、事業の見通しを立てやすいというメリットがあります。

しかし、100%会社側の都合で決めると「本当は別の日に休みたい」という社員があらわれるため、社員側、会社側のどちらにもメリットがあるように設計する必要があるでしょう。

【事例】有給休暇義務化対応事例3選

有給休暇の義務化の内容を解説したところで、具体的な事例を見ていきましょう。ここでは、有給休暇の義務化に対応した「3社の企業事例」をご紹介します。

【事例1】万協製薬株式会社

万協製薬株式会社は、三重県に本社を構え、水虫薬や消炎剤をメインに製造する会社です。

同社では、1995年の阪神淡路大震災によって多数の社員が離職したことをきっかけに、「従業員が辞めない会社」を目指すように。社員にとって居心地の良い会社をつくるため、有給休暇をはじめとする制度改革を実施するようになったといいます。

【有給休暇の義務化におけるポイント】

  1. 異なる部署のメンバーで「ファミリー」をつくっての社員旅行を会社側がサポートする「プチコミファミリー制度」の導入
  2. 同制度によって、有給休暇を取得する社員が増加したほか、社内での情報交換や悩み相談が活発になった
  3. 2006年には18%あった離職率が「6%以下」になった

社員旅行のサポートによって、社員同士の「横のつながり」が生まれ、有給休暇の取得率向上をはじめ、社内コミュニケーションが活性化した事例といえるでしょう。

【参照】 万協製薬株式会社 | プチコミファミリー制度

【事例2】三洋化学工業株式会社

三洋化学工業株式会社は、「 ”はたらき” を化学する」という理念のもと、プラスチック容器の企画・設計・製造・販売をおこなう会社です。同社には、社員が「連続休暇」を取得することで、「家族との時間」を大切にしてほしいという考え方が根底にあるといいます。

【有給休暇の義務化におけるポイント】

  1. 社内のグループウェア上で個人スケジュールを公開したことで、誰がいつ年休を取得するのか可視化できるようにした
  2. 職場意識改善計画の一環として「年休の計画的付与制度」を盛り込んだ
  3. 社員に対して、8/12、8/19の2日間の年休取得を推進し、10日間の連続休暇取得を促した

平成22年度には47.7%だった平均年休取得率ですが、翌年には70.5%に向上したそう。年休の計画的付与を推進したことで業務効率が上がり、社員の満足度も高まった事例といえるでしょう。

【参照】 平成22年度 ワークライフ・バランス推進に向けたワークショップ | 大阪版 7つの好事例集!

【事例3】富士通関西中部ネットテック株式会社

富士通関西中部ネットテック株式会社は、情報通信システム開発やモバイル端末開発、ネットワークインテグレーションといった、情報サービス事業をおこなう会社です。

同社では、なかなか社員が有給休暇を取らず、「有給休暇の繰り越し」が課題になっていたといいます。社員にリフレッシュしてもらい、仕事へのモチベーションを向上させるためにも、積極的に有給休暇を取ってもらおうと考え、さまざまな取り組みを実施。

【有給休暇の義務化におけるポイント】

  1. ゴールデンウィークの平日を「年休取得強化期間」として設定した
  2. 夏季特別休日では「9日間」の長期休暇取得を推奨した
  3. 計画的な年休取得が「年5日に満たない社員」をリストアップし、経営陣を通して取得を推進した

社員に長期休暇を取ってもらうことを会社全体で推進し、個人のモチベーションアップにつなげた事例といえるでしょう。

【参照】 平成22年度 ワークライフ・バランス推進に向けたワークショップ | 大阪版 7つの好事例集!

【まとめ】有給休暇義務化について

本記事では、有給休暇の義務化について、以下のポイントを中心にお伝えしてきました。

  • 有給休暇の義務化のキホン・詳細がわかる
  • 有給休暇の義務化における対策・方法がわかる
  • 有給休暇の義務化に対応した事例を学べる

働き方改革が叫ばれている現代では、企業だけでなく「国主体」での改革がおこなわれています。なかでも「有給休暇の改善」は優先順位が高いといえるでしょう。

2019年4月より、有給休暇の義務化は実施されているため、早急な対策が必要です。ぜひ今回の内容を参考にしながら、自社の有給休暇について改めて考えてみてください。

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