注目のHR用語「オンボーディング」とは?メリット・施策など徹底解説アイキャッチ画像

「離職率を改善したい」
「自社の従業員エンゲージメントを高めたい」
「そのために、オンボーディングについて詳しく知りたい」

このようにお考えの経営者・人事の方もいらっしゃるのではないでしょうか。そこで今回は、注目のHR用語「オンボーディング」について徹底解説していきます。

本記事のポイント

  • オンボーディングの概要がわかる
  • オンボーディングの具体的な施策がわかる
  • 従業員エンゲージメントが向上した企業事例を学べる

最近注目を集めているHR用語、オンボーディング。主に、新入社員のエンゲージメントを高める施策として有効だといわれています。

「言葉は聞いたことあるけど、具体的な内容はわからない」という方も多いはず。ぜひこれから解説する内容を参考にしながら、自社のオンボーディング実践にお役立てください。

オンボーディングとは?

オンボーディングとは、HR用語としては、新入社員を組織のメンバーとして定着させ、戦力化させるまでのプロセスを意味します。

英語で「船や飛行機に乗っている」という意味をもつ、On Board(オン・ボード)から派生した用語です。

またSaasなどにおいては、新たなユーザーへのサービス理解促進、満足度向上、そして継続的な購入を促すプロセスも、オンボーディングと呼ばれています。

オンボーディングが注目される背景とは?

オンボーディングが注目される理由の一つに「新入社員の早期離職防止」があげられます。新卒で入社した社員、あるいは即戦力として中途採用で入社した社員が、会社の雰囲気・企業文化になじめず、早期離職してしまうケースが多いのです。

また仮に離職しなかったとしても、メンバーがパフォーマンスを発揮するまでに時間がかかるという問題もあげられます。

それらを解決するためにも「オンボーディング」の考え方が有効なのです。オンボーディングでは、新入社員に対して「職場に本人を慣れさせるのではなく、職場全体で社員を受け入れる」という姿勢をとります。

短期間で新入社員と既存社員が協力し合えるようなアプローチをおこなうことで、会社としての生産性を高めていくのです。

オンボーディング実行によるメリットとは?

続いて、オンボーディング実行の具体的なメリットを見ていきましょう。

オンボーディング実行による5つのメリット

  1. 新入社員の即戦力化
  2. 新入社員の離職防止
  3. 採用コストの削減
  4. 従業員エンゲージメントの向上
  5. チームワークの向上

通常、新入社員が戦力になるまでにはそれなりの時間を要します。しかしオンボーディングプロセスを実施すれば、社員の能力を引き出しながら、業務達成までのプロセスをより早期に覚えてもらうことが可能です。通常よりも短期間で戦力となってくれるでしょう。

また、同僚や上司が「新入社員が会社になじめるようなサポート」をおこなうため、離職防止にもつながります。オンボーディングによって離職を防げれば、今まで社員が辞めるたびにかかっていた採用広告費、紹介手数料、採用担当者の工数なども削減できるでしょう。

またオンボーディングプロセスがうまくいけば、「この会社にもっと貢献したい」という従業員エンゲージメント向上にもつながります。社員に主体性がうまれ、お互いに助け合う関係がつくられるでしょう。

その結果、チームワークが高まり、組織に一体感が生まれるのです。

新人の従業員エンゲージメントを高めるには?

新入社員の従業員エンゲージメントを高めるためには、以下の「8つの領域」を意識しつつオンボーディングを実施するのが良いでしょう。

  1. 組織文化
  2. 社会的認知度
  3. 仕事のやりがい
  4. 成長
  5. 人間関係
  6. 環境
  7. 評価
  8. 報酬

上記の1〜4は「動機づけ因子」、5〜8は「衛生因子」と呼ばれており、従業員エンゲージメントを左右するといわれています。大まかに説明すると、動機づけ因子は「満足を招きやすい要因」で、衛生因子とは「不満足を招きやすい要因」です。

従業員エンゲージメントを向上させるためには、どちらの要因もクリアにする必要があるでしょう。

オンボーディングでは、とくに「組織文化」「仕事へのやりがい」「成長」「人間関係」を意識するのが良いでしょう。

「組織文化」においては、新入社員が後になってから「社風が合わなかった」とならないように、早い段階で自社のビジョンやミッションの浸透に取り組むことが大切といえるでしょう。

加えて、「仕事へのやりがい」も重要です。新入社員自身が自らの達成すべき仕事やミッションをクリアするからこそ、仕事へのやりがいを感じ、次なる目標へのモチベーションとなります。

また多くの社員は、入社時に「この会社に入ってこんなスキルを身に付けたい」「成長したい」ということをぼんやりとでも考えていることでしょう。従業員エンゲージメントを高めるためにも、社員本人が成長してスキルアップできるよう、会社側がサポートすることが大切です。

そして社内の「人間関係」もきわめて重要な要素といえるでしょう。「社内の人間関係が合わない」という理由で退職する社員は圧倒的に多いです。当然、社内のコミュニケーションがうまくいっていなかったり、上司と合わなかったりすると、新入社員も居心地が悪いと思ってしまうでしょう。

新人の従業員エンゲージメントを高める施策

「新入社員の従業員エンゲージメントを高めるには、どんな施策を打てばいいの?」と思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。そういった方は、ぜひ以下の施策を参考にしてみてください。

  1. 1on1ミーティングで「仕事へのやりがい」を感じてもらう
  2. オフィスで飲み会を開催し「良好な人間関係」をつくる
  3. ピアボーナスで「組織文化の浸透」をはかる
  4. 社内にトレーニング環境をもうけ「社員の成長」をサポート
  5. シャッフルランチで「社内の横のつながり」をつくる
  6. 社内SNSで「社内コミュニケーション」を活性化

1on1ミーティングで「仕事へのやりがい」を感じてもらう

さまざまなソーシャルゲームサービスを提供する「GREE」の事例です。GREEでは、マネージャー向けの「1on1ミーティング研修」の実施によって、上司と部下の信頼関係を構築し、社員の成長をサポートしています。

1on1ミーティングとは、上司が「部下の悩み」に耳を傾ける場として実施される取り組みのひとつで、オンボーディングでも応用できるでしょう。上司と部下が「1対1」で話し合うため、大勢の中で発言できない新入社員でも、話がしやすくなるはず。

事実GREEでは、この研修を終えてから社内アンケートを実施したところ「1on1ミーティングに満足している」と答えた社員が、全体の70%を占めていたそうです。

【参照】 上司と部下の「信頼関係」がカギ!MBOの運用を1on1で支える、グリーの目標管理とは

オフィスで飲み会を開催し「良好な人間関係」をつくる

ファッション情報アプリの開発・運営をおこなう「VASILY(現在はZOZOグループ)」の事例です。VASILYでは、月末の金曜日に業務をはやく切り上げ、会社のオフィスで「定例飲み」をおこなっています。

飲むだけでなくレクリエーションも実施することで、普段なかなか接点のない社員同士の交流をサポートしているそう。この施策も既存社員・新入社員に関係なく有効といえるでしょう。まだ仕事に慣れていない社員でも、普段同じ職場で働く社員たちと気軽に交流できることで、仕事に対する緊張感がほぐれるでしょう。

VASILYでは、この施策によって、社員同士の人間関係がいっそう良好になり、従業員エンゲージメント向上にもつながっているといいます。

【参照】 盛り上がる職場の裏には「飲みニケーション」があった!/VASILY

社内にトレーニング環境をもうけ「社員の成長」をサポート

アメリカが誇る大企業「Amazon」がおこなっている施策です。同社では「Amazon career choice(アマゾンキャリアチョイス)」と呼ばれる、社員のためのトレーニング機関を設置。

ソフトウェア開発やITサポートなど、あらゆる分野のスキルを「自分が受けたいものだけ」受けられる仕組みです。社員の成長をサポートするための従業員エンゲージメント向上策といえるでしょう。

このような制度は、既存社員・新入社員問わず、スキルアップしたい社員にとってはうれしいはず。

Amazonのように「あらゆるスキル」を習得できるほどの研修を提供するのは、時間・費用的に難しいかもしれませんが、自社でもできることはあるでしょう。オンボーディングをより効果的にするためにも、ぜひ参考にしておきたいところです。

【参照】 Amazon Career Choice

ピアボーナスで「組織文化の浸透」をはかる

フリマアプリ「メルカリ」の事例です。メルカリでは、「拠点を超えて気軽に賞賛しあえる会社になろう」という組織文化の浸透をめざし、拡大する組織に合わせて「mertip(メルチップ)」と呼ばれるピアボーナスを導入。

ピアボーナスとは「社員同士がお互いに少額の報酬を送りあうシステム」のこと。「ありがとう」「がんばったね」などの感謝や賞賛を報酬というかたちにすることができます。

メルチップは、日常の何気ない出来事に対して社員がチップを贈りあうことで、社員の承認欲求の充足に役立っているといいます。これは、オンボーディングにおいても大いに参考になるといえるでしょう。

まだ会社の雰囲気になじめていない新入社員でも参加しやすく、組織文化を理解するキッカケにもなるはず。

メルカリでは、この仕組みによって、組織文化の浸透はもちろん、社員のエンゲージメントも高まったそうです。

【参照】 贈りあえるピアボーナス(成果給)制度『mertip(メルチップ)』を導入

シャッフルランチで「社内の横のつながり」をつくる

従業員エンゲージメントを高めるキッカケとして「シャッフルランチ」もオススメ。文字通り、人の組み合わせをシャッフルして、普段あまり話さない社員同士でランチに出かけるものです。

シャッフルランチによって、今まで挨拶しかしたことのなかったメンバーの意外な一面を知れます。「横のつながり」が生まれることで、より良い人間関係の構築にもつながるでしょう。

【参照】 株式会社マイベスト(Wantedly)

社内SNSで「社内コミュニケーション」を活性化

社内コミュニケーションを活性化させるために「社内SNS」を導入するのもオススメ。社内SNSとは、いわゆる「社内版のLINE」のようなもので、ビジネスに特化したトーク機能、グループ機能、いいね!機能など多彩な機能がそろっています。

スマートフォンやPCがあれば、いつでも・どこでも社員同士でのやり取りが可能です。社内コミュニケーションの活性化だけでなく、業務効率の大幅アップもも見込めるでしょう。結果、従業員のエンゲージメント向上にもつながります。

従業員エンゲージメント向上事例3選

それでは最後に、従業員エンゲージメントの向上事例を見ていきましょう。ここでは、弊社が提供する社内SNS「Talknote(トークノート)」を導入し、従業員エンゲージメントが向上した事例をご紹介しています。

【事例1】株式会社プレシャスパートナーズ

株式会社プレシャスパートナーズ

株式会社プレシャスパートナーズは、就職・転職サイト「アールエイチナビ」をはじめ、数々のオウンドメディアを運営している会社です。その他、採用コンサルティングにも注力しています。

以前まで、情報共有ツールとしてLINE・メール・電話を使っていた同社。しかし「情報の属人化によって重要な情報が共有されない」「言った言わない問題」が顕著にあらわれるようになったといいます。また、社員がいきなり会社をやめる「サプライズ退職」も目立つように。

そのような状況を打開するべく「Talknote」の利用を開始。

【従業員エンゲージメント向上のポイント】

  1. 情報がオープン化したことで「言った言わない問題」が解消し、社員のストレスが減った
  2. 遠くにいる社員の頑張りが見えるようになり、社員のモチベーションが高まった
  3. 社員の状態をいち早く察知し、ケアが可能になったことで、サプライズ退職が減った

情報共有の「ズレ」が解消されたことで従業員エンゲージメントが向上し、予期せぬ退職も大幅に減った事例といえるでしょう。

【参照】 [活用事例] 株式会社プレシャスパートナーズ

【事例2】ぜんち共済株式会社

ぜんち共済株式会社

ぜんち共済株式会社は、発達障がい者のための日本唯一の保険会社です。「ぜんちのあんしん保険」をメインに事業を展開しており、4万件を超える契約件数、年間5,600件もの保険金支払い実績をもちます。

以前まで、社内の人間関係がうまくいかず、雰囲気が殺伐としていたという同社。従業員エンゲージメント向上以前に「部署間の連携がほぼ機能していない」といった問題を抱えていたそうです。

社内の連携を強め、一人ひとりのエンゲージメントを高めるためにも「Talknote」を導入することに。

【従業員エンゲージメント向上のポイント】

  1. ツールの「シンプルなUI」によって、平均年齢の高かった社内でもすぐに定着した
  2. 情報共有がリアルタイム化されたことで、業務のロスが減った
  3. 社員からの提案によって、今まで実現できなかった社員旅行も開催できた

リアルタイムな情報共有によって従業員エンゲージメントが向上し、殺伐とした雰囲気から一転、「社員旅行」まで実現できた事例です。

【参照】 [活用事例] ぜんち共済株式会社

【事例3】株式会社アイロム

株式会社アイロム

株式会社アイロムは、魚料理をメインとしたバル「サカナバル」や、大人の隠れ家BAR「BEE8」といった飲食店を展開する会社です。

今や複数の人気店を抱えている同社ですが、設立当初は「経営陣と現場マネージャーとの価値観のズレ」を感じていたといいます。経営に対する価値観の違いから、お互いに不満が溜まるようになり、社員間のコミュニケーションに危機感を抱くようになったそうです。

そこで「Talknote」を取り入れることに。

【従業員エンゲージメント向上のポイント】

  1. 売上や客単価のチャット上での共有を習慣化させたことで、社員が「数字」に興味をもつようになった
  2. 経営感覚の定着によって、アルバイト → 社員へと進むメンバーも増加した
  3. プロフィールを充実させたことで「その人の性格」が伝わり、リアルなコミュニケーションも活性化した

スムーズな情報共有やプロフィール設定の充実によって、従業員エンゲージメントが向上し、社員の「仕事へのコミットメント」も大幅に高まった事例といえるでしょう。

【参照】 [活用事例] 株式会社アイロム

【オンボーディングにも有効!社内SNS製品紹介】エンゲージメントクラウド「Talknote」

エンゲージメントクラウドTalknote アイキャッチ画像

社員のエンゲージメントを高める社内コミュニケーションツールとして、弊社が提供しているエンゲージメントクラウド「Talknote」をご紹介させてください。Talknoteは、社内コミュニケーションの解決をはじめ企業理念の浸透、業務の効率化を期待できます。

使い方はいたってシンプル。Talknoteは「グループ」「メッセージ」「タスク」の3つの機能のみで構成されているため、SNS慣れしていない方でも簡単にお使いいただけます。その利便性から、すでに約1,000社の企業様に利用いただき、多くの企業様が高い満足度を感じています。

またTalknoteでは、導入を検討する法人向けに「無料体験会」も実施。専任のコンサルタントによって、Talknoteの機能や活用事例について詳しい説明を受けられます。毎日開催(予約制)しているのでぜひ詳細をチェックしてみてください!

【参照】 [毎日開催/無料] Talknote無料体験会

【まとめ】オンボーディングについて

本記事では、オンボーディングについてお伝えしてきました。
オンボーディングについて要点をまとめると下記の通りです。

【オンボーディングの要点まとめ】

  • HR用語としてのオンボーディングは、新入社員を組織のメンバーとして定着させ、戦力化させるまでのプロセスを意味する
  • オンボーディングが注目される理由は「新入社員の早期離職防止・早期即戦力化」などがあげられる
  • 新入社員の従業員エンゲージメント向上を考えるとき「動機づけ因子」と「衛生因子」を見るとよい
  • 方法はさまざま、事例などを参考に自社でできることから始めよう

オンボーディングを実施する企業はまだまだ少ないですが、ご紹介したように、従業員エンゲージメントの向上、チーム力向上、採用コスト低下など、さまざまなメリットがあります。

「できるだけ多くの新入社員を定着させたい」と考えているのなら、いちはやく導入するのが吉でしょう。ぜひ本記事の内容を、自社のオンボーディング実施にお役立てください。

引き続き、本メディアでは社内のエンゲージメント向上に役立つ情報をお届けしていきます。